オプションの王道戦略はショートでプレミアを取ることにあります。
オプションの特徴である時間と共に値動きと関係なく減価していくタイムディッケイ
を支払いのロング方からショート方が「セータ分」を日々頂戴する。
保険で例えれば保険会社がショート、被保険者がロングになります。
安定して利益を上げるのは保険会社です。
オプションは保険に似ていてSQ近くなると保険日数が少なくなるので保険金が安くなる
つまりオプション価格が安くなる、同じ原理です。
保険会社も「まさか」に備えて他の保険会社に再保険をかけるのが普通です
これがオプションのヘッジに当たります。
まずオプション戦略の欠点から。
- 利益金額が売値以上にならない。
- 利益に対して証拠金が比較的高い。
- 大きな値動きに対して大きな損失を被る。
- 特にプットは暴落時にボラも跳ね上がり証拠金アップもあって市場から退場する
最大の原因となります。
オプションショートの長所
- ロングと比較して勝率が圧倒的に高い
- 相場では持合い時間が最も長いが、その間はショートが時間価値の減少(セータ)分有利になります。
- プットショートコールショートの両建てなら」必ず片側が利益になります。
⋆ロングの場合は双方とも損失になることも多い。
長期にわたって安定的に利益を上げていくにはショートをメイン戦略にすべきでしょう。
単純にコールとプットをショートしていてもATMから2000円も離れていれば
勝率は80%以上になりますが、負けの20%が大きくトータルの収益は月によります。
極端に大きなマイナスが3年に1回は出るでしょう。
その「まさか」の極端負けを防ぐためにヘッジが必要になります。ヘッジはロングになり収益はショートの反対になりますので、
勝率の悪いロングが利益率を下げますが「まんいち」を考え、長期にわたって稼ぐには必要不可欠になります。
掛け捨ての障害保険と云っていいでしょう。
障害保険より年に1,2回と「暴落暴騰」が多いので受け取り頻度が多いのも確かですww
ショートは保険会社ですから支払い頻度になります。
オプション市場から退場のパターンは決まっています。
ショート戦略の「あまりの勝率の高さ」から欲が出て建て玉を増やしたケースがほとんどです。
それで長期にわたれば数年に一回の大変動に当たりますが、過去例から「どうせ戻すだろう」と
油断して追証の憂き目にあいます。油断は平時の勝率の高さが原因です。
ヘッジ戦略がオプション技術のほとんどと云っても過言ではありません。
オプションの勉強=ヘッジ技術の習得です。
例えば、日経225先物が22500円の時に23000円コールショートしたとして、そのヘッジには
・先物ロング(カバコ)
・23125円ロング、23250円ロング、23500円2倍ロング、〈クレジット〉
・プットショートでヘッジ。(ショートストラングル)
・期先ロング(カレンダーとなります)
・カレンダーでも安いロングをして(カレンダークレジット)
どれを選択するかは、SQまでの時間とボラ、そして相場トレンドにもよります。
そのヘッジの選択でリスクとリターンが変わります。個人差になります。
ヘッジするとリスクが減るので高いショートの証拠金が安くなります。
安くなる率はヘッジ方法で変わりますので、その技術を学ぶことも必要になります。
日経225先物の動きに対して「どれくらいリスク」があるのを計算するにはギリシャ文字が必要になります。
ですから、面倒がらずにギリシャ文字を学ぶことが大事になります。
ギリシャ文字は対数カーブになりますので直感が働きにくく経験が一番です。
とくにベガは曲者でボラの動き次第で主役になります。
大きく相場が動きそうなときはボラが上がりますが、そんな時はベガが収益のポイントになります。
ショート戦略では変動時のプットベガヘッジが退場から身を守ります。
5%会ではテールリスクが多いの時はベガヘッジをメインに考えています。
⋆テールリスクとは、起きる可能性は少ないが起きたら大暴落になる可能性が高いリスクの意味です。
どんな時にもテールリスクを掛けている方もいます。日本は地震があるからです。
神戸震災、。福島地震で退場者は非常に多かったのは事実です。
掛け方は簡単です。プットバックにしてベガプラスにしておくだけです。
プレミアをトントンにしてボラが上昇すれば利益のスプレッドを組む。
ボラが上昇すると利益になる指数ベガをプラスにすることになります。